Staff / ICHIBA

 - やさしさと親しみを感じさせる円形の壁 -


設計のこだわり

ご主人が医師で、一階の医院、2階は住居。医院部分の配置はとことん議論を重ねました。当然、長く使い続ける仕事場ですからお客さまにこだわりが無いわけがありません。あらゆる希望を図面化してゆく作業は決して簡単なものではありませんでしたが実際に出来上がったものをみてみると、5間もある広い診療室をはじめ、ニ重ドアの玄関、待ち合い室、受付コーナーなどの配置は動線的にも理想に近いものになりました。

お客様の外観の希望は、痛みを感じさせるような固いゴツゴツとしたイメージではなく、丸味と柔らかさで親しみを感じ、お子様の患者様にも馴染んでいただけるようなものをということでした。大きなボリュームの建物ですから繊細さを失わないよう配慮して、道路に面した壁面を円形にし、柔らかい印象のクリーム色の塗壁を外壁に使用しました。

ニ階の居住部分は、南北に長い中央部分が22帖のリビングと6帖の和室との一体空間。勾配天井になっていて、大きな二つの梁と束柱に大空間を演出させました。

インテリアは医院、居住部分ともに清潔感を第一義に考えて淡い色調で統一し、十分な明るさが確保できています。
キッチンは「生活感のないキッチン」が理想という奥様のために、使い勝手と物の見えない収納に徹し清潔感のある仕上がりとなりました。